2024年から始まった新制度「新NISA」。
投資枠の拡大や非課税期間の恒久化など、投資家にとって嬉しいメリットが盛りだくさんで、
投資未経験者からベテラン投資家まで注目を集めています。
中でも、新NISAを活用したETF(上場投資信託)投資は、少額から分散投資が可能で、
初心者にも始めやすい投資戦略として人気を集めています。
しかし、
「ETFって具体的にどんなもの?」
「本当に投資初心者でも大丈夫?」
「新NISAでETFを買うメリットって?」
など、様々な疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、これから投資を始める方にも分かりやすく、新NISAを使ったETF投資の魅力や注意点を徹底解説!具体的な例も交えながら、投資初心者にも分かりやすく解説していきます。
投資初心者必見!ETFとは?
ETF(上場投資信託)とは、株式市場に上場している投資信託のこと。
日経平均株価やTOPIX、S&P500などの特定の指数に連動するように設計されており、多くの投資家から集めた資金をまとめて、
株式や債券などに投資します。
ETFは、個別の株式投資と比較して、リスク分散効果が高い点がメリットとして挙げられます。
また、投資信託と同様に、運用をプロに任せられるため、投資の知識や経験が少ない初心者の方でも始めやすい点が魅力です。
新NISAでETF投資をするメリット
新NISAを利用してETFに投資するメリットは、大きく分けて以下の3つです。
- 非課税で運用できる
- 少額から投資できる
- リアルタイムで売買できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 非課税で運用できる
新NISAの最大のメリットは、投資で得た利益が非課税になる点です。
通常、株式投資や投資信託で得た利益には約20%の税金がかかりますが、新NISAを利用すれば、その税金がゼロになります。
【具体例】
- Aさんは、新NISA口座で100万円分のETFを購入し、5年後には200万円に値上がりしました。
- 通常であれば、100万円の利益に対して約20万円の税金がかかりますが、新NISA口座なので非課税です。
- Aさんは、利益に税金がかかることなく、200万円を全額受け取ることができます。
2. 少額から投資できる
ETFは、投資信託と同様に、多くの投資家から集めた資金をまとめて運用するため、1口あたりの価格が比較的安く設定されています。
そのため、投資信託と比べて少額から投資できる点が魅力です。
一般的に、ETFは数千円から購入できるものが多く、投資初心者の方でも始めやすいでしょう。
【少額から始められるETFの例】
- 人気の米国株式ETF: 1口あたり1万円台で購入できるものも多数
- 1万円から積立可能な証券会社も: 毎月少額ずつ投資できます
3. リアルタイムで売買できる
ETFは、株式市場に上場しているため、株式と同様にリアルタイムで売買注文を出すことができます。
一方、投資信託は、1日に1回価格が決定され、その価格に基づいて売買が行われるため、リアルタイムでの売買はできません。
特徴 | ETF | 投資信託 |
売買タイミング | リアルタイムで売買可能 | 1日に1回の基準価格で売買 |
価格変動リスク | 高い | 比較的低い |
流動性 | 高い | 比較的低い |
リアルタイムで売買できるということは、投資家が自分の好きなタイミングで売買できるというメリットがあります。
新NISAでETF投資をするデメリット
メリットの多い新NISAによるETF投資ですが、デメリットも存在します。
- 投資枠が限られている
- 元本割れの可能性がある
それぞれ詳しく解説します。
1. 投資枠が限られている
新NISAには、年間の投資上限額が設けられています。
年間の投資上限額は、成長投資枠が240万円、つみたて投資枠が120万円です。
【注意すべきポイント】
- 仮に、年間240万円の投資枠を全てETF投資に活用したとしても、年間240万円以上の投資はできません。
- 年間投資枠は、他の投資信託や株式への投資と合算されます。
2. 元本割れの可能性がある
ETFは、投資信託と同様に、株式や債券などの値動きに連動して価格が変動する金融商品です。
そのため、投資元本を割り込み、損失が発生する可能性があります。
【リスクを抑えるには?】
- 分散投資: 複数のETFに投資することでリスクを軽減
- 長期投資: 短期的な価格変動に惑わされず、長期的な視点で運用
- 積立投資: 定期的に一定額を投資することで、価格変動リスクを平準化
新NISAでETFを選ぶ上での3つの注意点
新NISAでETFを選ぶ際には、以下の3つの点に注意しましょう。
- 運用コスト(信託報酬)
- 分配金の有無
- 取引コスト(売買手数料)
1. 運用コスト(信託報酬)
ETFには、投資信託と同様に、信託報酬などの運用コストが発生します。
信託報酬は、ETFの保有期間中、継続的に発生するコストであるため、できるだけ低いものを選ぶようにしましょう。
【信託報酬の具体例】
ETF名 | 信託報酬(年率) |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.0968% |
iFreeNEXT FANG+インデックス | 0.2178% |
iFreeレバレッジ NASDAQ100 | 0.99% |
上記のように、ETFによって信託報酬は大きく異なります。
同じ投資対象に投資するETFでも、信託報酬が低いものを選ぶようにしましょう。
2. 分配金の有無
ETFの中には、株式の配当金のように、定期的に分配金が支払われるものがあります。
分配金を受け取る場合、税金がかかるため、非課税のメリットを最大限に享受するためには、
分配金が再投資されるタイプのETFを選ぶと良いでしょう。
【分配金に関する用語】
- 分配金: ETFの保有者に支払われる利益分配
- 再投資: 分配金を自動的に同じETFに再投資すること
3. 取引コスト(売買手数料)
ETFの売買時には、証券会社に支払う売買手数料が発生します。
売買手数料は、証券会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
【売買手数料を抑えるには?】
- ネット証券: 店舗を持たないネット証券は、一般的に実店舗がある大手証券会社よりも売買手数料が安い傾向があります。
- 手数料無料キャンペーン: 証券会社によっては、特定のETFの売買手数料が無料になるキャンペーンを実施している場合があります。
【2024年版】新NISAでおすすめのETF銘柄を紹介!
新NISAで投資できるETFは数多くありますが、ここでは特におすすめのETFを3つのカテゴリーに分けてご紹介します。
1. 世界株式に投資するETF
銘柄名 | 特徴 | 信託報酬(年率) |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 世界26カ国、約11,000銘柄に投資 | 0.1144% |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT) | 楽天ポイントで投資可能、世界約48カ国、約9,000銘柄に投資 | 0.1464% |
【メリット】
- 世界経済の成長を取り込める
- 分散投資効果が高い
世界経済の成長を長期的に見据え、資産をグローバルに分散させて投資したい方におすすめです。
2. 米国株式に投資するETF
銘柄名 | 特徴 | 信託報酬 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国を代表する500銘柄に投資 | 年率0.0968% |
iFreeNEXT FANG+インデックス | 成長力の高い米国IT企業10銘柄に投資 | 年率0.2178% |
【メリット】
- 成長力の高い米国企業に投資できる
- テクノロジーセクターに強み
世界経済を牽引する米国企業への投資は、高い成長を期待できます。
3. テーマ型ETF
銘柄名 | 特徴 | 信託報酬 |
iシェアーズ GAFAM ETF | Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftの5銘柄に集中投資 | 年率0.4752% |
グローバルX ロボティクス&AI ETF | 世界のロボット・AI関連企業に投資 | 年率0.68% |
【メリット】
- 特定のテーマへの投資で高い成長を狙える
- 分散投資しながらもテーマに集中できる
特定のテーマや分野に興味があり、その成長性に期待して投資したい方におすすめです。
まとめ|新NISAでETF投資を始めよう!
新NISAを利用することで、ETF投資のメリットを最大限に享受できます。
長期的な視点で積立投資を行いながら、コツコツと資産形成を進めていきましょう。
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