「米国株で資産運用したいけど、どの指数に投資すればいいか迷う…」
そんな悩みをお持ちのあなたへ。
この記事では、米国株投資で人気の高い「S&P10」「FANG+」「NASDAQ100」の3つの指数について、違いやリスクを徹底比較していきます。
投資初心者の方にもわかりやすく解説しますので、ぜひ最後まで読んで、あなたの投資戦略に役立ててください。
はじめに:米国株投資で指数を選ぶ重要性
米国株投資で成功するには、どの指数に投資するのかが非常に重要です。
なぜなら、指数によって構成銘柄や値動き、リスク、リターンなどが大きく異なるからです。
自分の投資目標やリスク許容度に合った指数を選ぶことで、より効率的に資産を増やせる可能性が高まります。
そこで、この記事では、近年注目を集めている 「S&P10」「FANG+」「NASDAQ100」 の3つの指数を比較し、それぞれの特徴やメリット・デメリット、そして最終的にはどの指数がおすすめなのかを解説していきます。
それでは早速見ていきましょう。
S&P10とは?
S&P10の概要
S&P10とは、S&P500というアメリカの代表的な株価指数の中で、時価総額上位10社のみで構成される指数のことです。
S&P500は、アメリカの株式市場全体を代表する時価総額加重平均型の株価指数で、AppleやMicrosoft、Amazonなど、誰もが知るような巨大企業500社が選定されています。
その中でもS&P10は、まさに「選ばれし10社」 と言えるでしょう。
2023年10月26日現在、S&P10を構成する10社は以下の通りです。
- Apple Inc. (AAPL)
- Microsoft Corp. (MSFT)
- Amazon.com Inc. (AMZN)
- Nvidia Corp. (NVDA)
- Alphabet Inc. Class A (GOOGL)
- Alphabet Inc. Class C (GOOG)
- Tesla Inc. (TSLA)
- Meta Platforms Inc. Class A (META)
- UnitedHealth Group Inc. (UNH)
- Johnson & Johnson (JNJ)
見ての通り、世界経済を牽引するような超巨大企業が名を連ねています。
S&P10は、これらの企業の株価動向を反映して値動きするため、アメリカの経済成長をダイレクトに感じ取れる指数と言えるでしょう。
S&P10の特徴
S&P10の主な特徴は以下の3点です。
- 時価総額上位10社で構成: S&P500の中で、その時価総額が最も大きい10社を機械的に選出します。
- 毎年構成銘柄を見直し: 毎年6月に構成銘柄の見直しを行い、時価総額の変動に応じて銘柄の入れ替えを行います。
- 年4回の構成比率調整: 時価総額の変化に応じて、年4回構成比率を調整することで、指数全体のバランスを保ちます。
S&P10のメリット・デメリット
【メリット】
- 高い成長性: 時価総額上位10社という、成長性の高い企業に集中投資できるため、S&P500よりも高いリターンを狙えます。
- 分かりやすさ: 選定基準が時価総額上位10社と明確で、投資初心者でも理解しやすい。
- アメリカの経済成長を享受: アメリカ経済を代表する企業に投資することで、アメリカの経済成長の恩恵を受けやすい。
【デメリット】
- 高いリスク: 10銘柄に集中投資するため、個別銘柄の業績悪化や株価下落の影響を受けやすい。
- 構成銘柄の入れ替わりリスク: 時価総額の変動によって構成銘柄が入れ替わるため、将来も安定して高いリターンを期待できる保証はない。
- セクターの偏り: ITセクターの企業が多くを占めるため、特定のセクターに偏った投資となる可能性がある。
S&P10はどんな人におすすめ?
S&P10は、以下のような人におすすめの指数です。
- 高い成長性を持つ企業に投資したい人
- アメリカの経済成長をダイレクトに感じたい人
- リスクを取ってでも、高いリターンを狙いたい人
一方で、
- リスクを抑えて安定した運用をしたい人
- 特定のセクターに偏らず、分散投資をしたい人
には、S&P500など、より分散投資ができる指数の方が向いているでしょう。
FANG+とは?
FANG+の概要
FANG+とは、Facebook(現Meta Platforms)、Apple、Amazon、Netflix、Googleの頭文字をとった「FAANG」 に、さらに5つのハイテク企業を加えた、計10社で構成される指数のことです。
2023年10月26日現在、FANG+を構成する10社は以下の通りです。
- Apple Inc. (AAPL)
- Microsoft Corp. (MSFT)
- Amazon.com Inc. (AMZN)
- Nvidia Corp. (NVDA)
- Alphabet Inc. Class A (GOOGL)
- Alphabet Inc. Class C (GOOG)
- Tesla Inc. (TSLA)
- Meta Platforms Inc. Class A (META)
- Broadcom Inc. (AVGO)
- Salesforce Inc. (CRM)
FANG+は、世界経済を牽引するハイテク企業に絞って投資できる点が最大の魅力です。
これらの企業は、世界的に利用されているサービスや製品を提供しており、今後も高い成長が期待されています。
FANG+の特徴
FANG+の主な特徴は以下の3点です。
- 世界を代表するハイテク企業で構成: 世界的に有名なハイテク企業10社で構成されているため、高い成長性を期待できる。
- イノベーションの恩恵を受けやすい: AI、クラウド、EVなど、次世代技術の開発に積極的な企業が多く、イノベーションの恩恵を受けやすい。
- 分かりやすいテーマ性: 投資テーマが「ハイテク」と明確なため、投資初心者でも理解しやすい。
FANG+のメリット・デメリット
【メリット】
- 高い成長性: 世界をリードするハイテク企業に投資することで、S&P500よりも高いリターンを狙えます。
- 分かりやすいテーマ性: 「ハイテク」という明確なテーマで投資できるため、投資初心者でも理解しやすい。
- 将来性への期待: AI、クラウド、EVなど、今後も成長が期待される分野のリーディングカンパニーに投資できる。
【デメリット】
- 高いリスク: ハイテク企業は、景気や金利の影響を受けやすく、株価の変動幅が大きくなる傾向があります。
- 集中投資によるリスク: 10銘柄に集中投資するため、個別銘柄の業績悪化や株価下落の影響を受けやすい。
- テーマの転換リスク: 「ハイテク」というテーマが下火になった場合、指数全体のパフォーマンスが低下する可能性がある。
FANG+はどんな人におすすめ?
FANG+は、以下のような人におすすめの指数です。
- 世界経済を牽引するハイテク企業に投資したい人
- リスクを取ってでも、高いリターンを狙いたい人
- 将来性のある分野に投資したい人
一方で、
- リスクを抑えて安定した運用をしたい人
- 特定のセクターに偏らず、分散投資をしたい人
には、S&P500など、より分散投資ができる指数の方が向いているでしょう。
NASDAQ100とは?
NASDAQ100の概要
NASDAQ100とは、アメリカの代表的な新興企業向け株式市場である「NASDAQ」 に上場している企業のうち、金融銘柄を除く時価総額上位100社で構成される指数のことです。
NASDAQは、AppleやMicrosoft、Amazon、Googleなど、世界的なIT企業が多く上場していることで知られています。
NASDAQ100は、その中でも特に時価総額の大きい100社で構成されているため、アメリカの、ひいては世界のハイテク産業の動向を反映する指数と言えるでしょう。
NASDAQ100の特徴
NASDAQ100の主な特徴は以下の3点です。
- ハイテク企業中心の構成: IT、バイオテクノロジー、ヘルスケアなど、成長性の高いセクターの企業が多くを占めている。
- イノベーションの恩恵を受けやすい: NASDAQ市場は、新規上場が多いことでも知られており、常に新しい技術やサービスが生まれている。
- グローバルな視点: アメリカ企業だけでなく、海外企業も多数含まれているため、世界経済の影響を受けやすい。
NASDAQ100のメリット・デメリット
【メリット】
- 高い成長性: 成長性の高いハイテク企業に投資することで、S&P500よりも高いリターンを狙える。
- イノベーションの恩恵: 常に新しい技術やサービスが生まれるNASDAQ市場に投資することで、イノベーションの恩恵をダイレクトに受けられる。
- 分散投資: 100銘柄で構成されているため、個別銘柄のリスクが分散される。
【デメリット】
- 高いボラティリティ: ハイテク企業中心のため、株価の変動幅が大きくなる傾向がある。
- 景気敏感性: 景気変動の影響を受けやすく、景気後退局面では大きく下落する可能性がある。
- 金利の影響を受けやすい: 成長株が多いため、金利上昇局面では割高感が意識され、株価が下落しやすい。
NASDAQ100はどんな人におすすめ?
NASDAQ100は、以下のような人におすすめの指数です。
- ハイテク企業中心のポートフォリオを構築したい人
- リスクを取ってでも、高いリターンを狙いたい人
- 世界経済の成長を取り込みたい人
一方で、
- リスクを抑えて安定した運用をしたい人
- 分散投資を重視する人
には、S&P500など、より分散投資ができる指数の方が向いているでしょう。
S&P10・FANG+・NASDAQ100比較
それでは、ここまで見てきた3つの指数を比較してみましょう。
指数名 | S&P10 | FANG+ | NASDAQ100 |
構成銘柄数 | 10 | 10 | 100 |
構成銘柄 | S&P500の時価総額上位10社 | Facebook(現Meta Platforms)、Apple、Amazon、Netflix、Google + 5社 | NASDAQ上場の金融銘柄を除く時価総額上位100社 |
特徴 | 成長性の高い大型株中心 | 世界を代表するハイテク企業に集中投資 | ハイテク企業中心の構成 |
メリット | ・高い成長性<br>・分かりやすさ<br>・アメリカの経済成長を享受 | ・高い成長性<br>・分かりやすいテーマ性<br>・将来性への期待 | ・高い成長性<br>・イノベーションの恩恵<br>・分散投資 |
デメリット | ・高いリスク<br>・構成銘柄の入れ替わりリスク<br>・セクターの偏り | ・高いリスク<br>・集中投資によるリスク<br>・テーマの転換リスク | ・高いボラティリティ<br>・景気敏感性<br>・金利の影響を受けやすい |
おすすめの人 | ・高い成長性を持つ企業に投資したい人<br>・アメリカの経済成長をダイレクトに感じたい人<br>・リスクを取ってでも、高いリターンを狙いたい人 | ・世界経済を牽引するハイテク企業に投資したい人<br>・リスクを取ってでも、高いリターンを狙いたい人<br>・将来性のある分野に投資したい人 | ・ハイテク企業中心のポートフォリオを構築したい人<br>・リスクを取ってでも、高いリターンを狙いたい人<br>・世界経済の成長を取り込みたい人 |
リターン比較
過去のリターンを見てみると、FANG+ > NASDAQ100 > S&P500 という傾向となっています。
特にFANG+は、ハイテク企業の成長に牽引され、驚異的なリターンを記録しています。
しかし、過去のリターンはあくまでも過去の結果であり、将来のリターンを保証するものではありません。
リスク比較
リターンの高いFANG+は、その分リスクも高くなります。
ボラティリティ(価格変動率) も、FANG+ > NASDAQ100 > S&P500 の順に高くなっています。
つまり、高いリターンを狙える分、大きな損失が出る可能性もあるということです。
分散投資の観点
分散投資の観点では、NASDAQ100 > S&P10 > FANG+ の順におすすめです。
構成銘柄数が最も多いNASDAQ100は、それだけリスク分散効果も期待できます。
一方、FANG+はわずか10銘柄への集中投資となるため、リスク分散の観点からはおすすめできません。
【結論】結局どの指数を選べばいいの?
ここまで見てきたように、S&P10、FANG+、NASDAQ100はそれぞれ特徴が異なり、一概にどれがおすすめとは言えません。
最終的には、あなたの投資目標やリスク許容度、投資方針によって最適な指数を選ぶ 必要があります。
あなたに最適な指数を見つける3つの質問
- 投資でどれくらいのリスクを取れるか?
- 大きなリスクを取ってでも、ハイリターンを狙いたい場合は、FANG+やNASDAQ100を検討してみましょう。
- リスクを抑えて安定的な運用をしたい場合は、S&P500など、より分散投資ができる指数の方がおすすめです。
- どれくらいの期間、投資を続ける予定か?
- 短期的な投資の場合は、値動きの大きいFANG+やNASDAQ100は避けた方が無難です。
- 長期的な投資であれば、多少の値動きは気にせず、成長の果実を享受できるFANG+やNASDAQ100も選択肢に入ってきます。
- 投資の知識や経験は豊富か?
- 投資初心者の方は、まずはS&P500など、リスクを抑えつつ、分散投資ができる指数から始めるのがおすすめです。
- ある程度投資の知識や経験がある方は、FANG+やNASDAQ100のような、よりテーマ性や成長性の高い指数にも挑戦してみましょう。
おすすめ投資戦略
- 長期分散投資: 長期的な視点で、S&P500やNASDAQ100などに積立投資を行うことで、リスクを抑えつつ、安定的なリターンを目指せます。
- テーマ投資: AIやクラウド、EVなど、自分が注目するテーマに関連する企業が多い指数に投資することで、高いリターンを狙えます。
- バリュー投資: 割安だと判断した銘柄に絞って投資することで、市場平均を上回るリターンを目指せます。
どの投資戦略が最適かは、あなたの投資目標やリスク許容度によって異なります。
注意点
- 投資は自己責任: 投資にはリスクが伴います。投資する際は、必ずご自身でリスクを理解し、自己責任で行ってください。
- 分散投資: 特定の指数に集中投資するのではなく、複数の指数に分散投資することで、リスクを軽減できます。
- 長期投資: 短期的な値動きにとらわれず、長期的な視点で投資することが重要です。
まとめ
今回は、米国株投資で人気の高い「S&P10」「FANG+」「NASDAQ100」の3つの指数について、徹底比較しました。
どの指数も魅力的ですが、それぞれ特徴やリスクが異なるため、安易に選択するのではなく、ご自身の投資目標やリスク許容度を考慮した上で、最適な指数を選ぶ ようにしましょう。
投資は、将来の不安を解消し、豊かな人生を送るための有効な手段です。
正しい知識を身に付け、自分に合った投資方法で、資産運用を成功させましょう!
みなさまに選ばれてNo.1