はじめに
新NISA(少額投資非課税制度)のスタートにより、多くの人々が資産形成を始める良い機会を迎えています。
しかし、「毎月どれくらいの額を投資すれば良いのか?」という悩みを持つ方も多いでしょう。
この記事では、新NISAの制度上の投資上限枠や、積立額の平均、積立額を決める際のポイントなどを紹介し、毎月の積立投資のメリットについても詳しく解説します。
新NISAで毎月投資できるのはいくら?
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類があり、それぞれに年間投資上限枠が設けられています。
投資枠 | 年間投資上限枠 | 1か月あたりの上限額 |
---|---|---|
つみたて投資枠 | 120万円 | 10万円 |
成長投資枠 | 240万円 | 20万円 |
上記の通り、つみたて投資枠は年間で120万円、成長投資枠は年間で240万円の投資上限枠が設定されています。
月あたりで考えると、毎月の上限は30万円(つみたて投資枠10万円+成長投資枠20万円)です。
投資対象について
- つみたて投資枠:長期・積立・分散投資に適していると認められる、金融庁の基準を満たした一定の投資信託へ投資します。
- 成長投資枠:つみたて投資枠の対象商品に比べ、ハイリスクハイリターンな金融商品(上場株式など)も含まれます。
2種類の枠は併用可能なので、自分の資産形成の方針に合わせて使い分けましょう。
新NISAを含む積立投資の平均額は40,003円
全体の平均積立額は、2024年5月末時点で月額42,024円です。
2023年12月末時点の平均積立額は34,298円/月だったため、新NISAが1月に始まって以降、平均額が大幅に引き上がったことがわかります。
新NISAを契機として、資産形成の重要性がより広まり、投資額を増額するケースも見られます。
【年代別】新NISAの平均積立額
年代によって、新NISAの平均積立額は異なります。
NISA口座での平均積立額は以下の通りです。
年代 | 平均積立額(NISA口座のみ) |
---|---|
10代 | 27,398円 |
20代 | 33,561円 |
30代 | 43,872円 |
40代 | 46,504円 |
50代 | 57,894円 |
60代 | 74,205円 |
70代以上 | 74,257円 |
(2024年3月末時点)
【投資信託】毎月コツコツ積み立てるメリット
少額からでも始められる
毎月コツコツと積立投資に取り組むことで、投資に使える資金が少額でも資産形成を始められるのが大きなメリットです。
まとまった金額を最初から準備するのが難しい場合でも、少しずつ投資を体験してみることで、相場や投資対象に関心を示し、取引の経験を積むことができます。
楽天証券の場合は、月々500円から積立投資を始められます。
みなさまに選ばれてNo.1投資期間の分散でリスクを軽減できる
毎月一定の金額を継続して投資することで、投資期間が分散され、価格変動のリスクを軽減する効果が期待できます。
積立投資のように価格の変動する金融商品を一定金額で定期的に購入することを「ドル・コスト平均法」といいます。
ライフスタイルを選ばない
ライフスタイルを選ばないことも積立投資のメリットです。
定期積立で購入する額や金融商品を設定しておけば、都度操作しなくても自動的に購入できます。
忙しい時期でも手間をかけることなく資産運用でき、結果として投資を続けやすくなります。
毎月の積立額を決めるときの考え方
家計を圧迫しない金額にする
毎月の積立額を決めるときは、家計を圧迫しない金額に設定しましょう。
心理的にも許容できる範囲にするのが基本です。
長期的に運用することで元本割れリスクの軽減が期待できるため、無理せず続けられる状態にしておくことが重要です。
目標金額と運用年数から算出する
目標金額と運用年数から毎月の積立金額を決めると、理想とする資産形成の実現に近づきます。
具体的に「いつまでに、いくらくらいの金額を増やしたいか」を考え、計画を立てましょう。
まとめ
新NISAのスタートを機に、積立額は増加傾向にありますが、年代によってその傾向は異なります。
NISA制度上の上限や平均積立額にとらわれず、自分にとって無理のない金額で「できる限り長く続けること」が大切です。
長期的に運用することで複利効果も期待でき、資産の成長が見込めます。
もし目標金額に届かないうちに値下がり時などで不安になり資産を手放すことがないよう、運用をよく知る相談相手を見つけることも重要です。
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