2024年もあっという間に半分が過ぎ、いよいよ後半戦に突入ですね。
今年は米国株を中心に好調な相場が続いており、新NISAで投資を始めた方も、すでにほくほく顔の方が多いのではないでしょうか?
eMAXIS SlimのオルカンやS&P500といった人気インデックスファンドに投資している方は、すでに含み益が出ている状態かもしれません。
しかし、投資の目的は元本を増やすこと。
そこで今回は、2024年後半に新NISAで絶対にやるべき5つのことを、投資効率を最大化するための戦略とともにお伝えします!
老後資金や早期退職など、将来の目標達成に向けて、新NISAをフル活用していきましょう!
2024年後半に新NISAでやるべきこと
2024年後半に新NISAでやるべき5つのことは、こちらです。
- 新NISAの枠に空きがあれば「増額」を検討する
- 特定口座を利益確定し、新NISAで投資をするか検討する
- 11月以降、SBI証券ユーザーは「クレカ積立」に要注意!
- 1月から証券会社を変更したい方は10月以降に手続きを!
- 旧NISA口座で運用中銘柄は売却せずに継続運用する
それぞれ詳しく解説していきます。
1. 新NISAの枠に空きがあれば「増額」を検討する
新NISAは、年間最大360万円まで投資できる非課税制度です。
非課税期間が無期限であることが最大のメリットなので、余剰資金がある方は、ぜひ積極的に増額投資することをおすすめします!
なぜ新NISAの増額投資がおすすめなのか?
投資の神様と呼ばれるアインシュタインは、複利を「人類最大の発見」と呼びました。
複利とは、運用で得た利益を再投資することで、雪だるま式に資産が増えていく効果のこと。
新NISAの非課税期間が無期限であることを考えると、この複利効果を最大限に活かすことができます。
毎月の投資金額を増額することは、雪だるまを大きくする過程をショートカットできるようなもの。
大きな雪だるまほど、転がせば転がすほど、どんどん大きくなっていくのと同じように、投資金額を増額することで、資産形成スピードを加速させることができるのです。
増額投資の効果をシミュレーション
例えば、年率リターンを5%と仮定し、毎月5万円ずつ30年間投資した場合と、
毎月10万円ずつ30年間投資した場合を比較してみましょう。
項目 | 毎月5万円 | 毎月10万円 |
10年後 | 771万円 | 1543万円 |
20年後 | 2029万円 | 3379万円 |
30年後 | 4076万円 | 5505万円 |
40年後 | 6713万円 | 8697万円 |
50年後 | 1億56万円 | 1億4606万円 |
毎月の積立額を5万円増やすだけで、最終的な資産額に大きな差が出ることがわかりますね。
特に、長期投資になればなるほど、この差は広がっていきます。
増額投資は余裕資金で!
ただし、無理をして360万円の枠を埋めるために増額するのはNGです。
投資は余剰資金で行うのが鉄則!
生活費を切り詰めてまで投資する必要はありません。
2. 特定口座を利益確定し、新NISAで投資をするか検討する
特定口座で運用している資産に含み益が出ている方は、利益確定をして新NISAで買い直すという方法も検討してみましょう。
なぜ特定口座の利益確定&新NISA買い直しがおすすめなのか?
特定口座で利益確定をすると、約20%の税金がかかってしまいます。
しかし、その利益を非課税の新NISA口座で再投資することで、長期的な視点では税金分の損失を取り戻せる可能性があるのです。
利益確定&新NISA買い直しの効果をシミュレーション
例えば、特定口座で元本100万円、含み益100万円の投資信託を保有しているとします。
これを売却すると、含み益100万円に対して約20%の税金(20万円)がかかり、手元に残るのは180万円になります。
この180万円を新NISA口座で再投資し、年率リターン5%で20年間運用した場合、評価額は477万円になります。
一方、売却せずに特定口座で20年間運用し続けた場合、評価額は530万円になりますが、売却時に約20%の税金(86万円)がかかり、手元に残るのは444万円になります。
つまり、売却&新NISA買い直しをした方が、最終的な利益が53万円多くなるという結果に。
金融課税制度の強化リスクも考慮
将来的に金融課税制度が強化され、税率が20%からさらに上がった場合、特定口座で運用し続けると、より多くの税金を支払うことになります。
新NISA口座なら、非課税期間が無期限なので、将来の税制改正の影響を受けずに運用できるというメリットがあります。
3. 11月以降、SBI証券ユーザーは「クレカ積立」に要注意!
SBI証券では、2024年11月以降、クレジットカード積立のポイント還元率が改悪されます。
SBI証券でクレカ積立をしている方は、要注意です!
改悪後のクレカ積立還元率
改悪後のSBI証券のクレカ積立還元率は、以下の通りです。
カードグレード | 年間カード利用額 | 還元率 |
一般カード | 10万円未満 | 0% |
一般カード | 10万円以上 | 0.5% |
ゴールドカード | 10万円未満 | 0% |
ゴールドカード | 10万円以上 | 0.75% |
ゴールドカード | 100万円以上 | 1% |
プラチナプリファード | 300万円未満 | 1% |
プラチナプリファード | 300万円以上 | 1.5% |
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年間10万円以上のカード利用が条件となるため、クレカ積立以外のショッピング利用が少ない方は、還元率が大幅にダウンしてしまいます。
特に、これまでクレカ積立でしか三井住友カードを利用していなかった方は、ポイント還元が0%になる可能性があるので、注意が必要です。
SBI証券のクレカ積立でポイント還元を受ける方法
SBI証券のクレカ積立でポイント還元を受けるには、以下の2つの方法があります。
- クレカ積立以外のショッピング利用を増やす
- ポイント還元率の高い他のクレジットカードでチャージをする
1. クレカ積立以外のショッピング利用を増やす
SBI証券のクレカ積立でポイント還元を受けるには、年間10万円以上のカード利用が必要です。
そのため、普段からSBI証券のクレカ積立に利用しているカードで、積極的にショッピングや公共料金の支払いなどをしてみましょう。
2. ポイント還元率の高い他のクレジットカードでチャージをする
SBI証券では、クレジットカードで投資信託を購入することもできます。
この際に、ポイント還元率の高い他のクレジットカードを利用することで、間接的にクレカ積立でポイントを獲得することができます。
例えば、三井住友カード ゴールドナンバーレスでau PAYにチャージをし、年間100万円利用すると1.5%の還元を受けられます。
さらに、Apple Payのau PAYプリペイドカードからWAONにチャージし、ミニストップで楽天ギフトカードを購入する際にWAONカードを連携しておけば1%の還元を受けられます。
合計で2.5%の還元率になるため、SBI証券のクレカ積立の還元率改悪後も、お得にポイントを獲得できる可能性があります。
4. 1月から証券会社を変更したい方は10月以降に手続きを!
新NISAは、1つの証券会社でしか口座開設できません。
そのため、2025年から別の証券会社で新NISAを利用したいと考えている方は、2024年10月以降に移管手続きを行う必要があります。
NISA口座の移管スケジュール
NISA口座の移管スケジュールは、以下の通りです。
- 2024年10月~: 移管手続き開始
- 2025年1月~: 新しい証券会社で新NISAの利用開始
NISA口座の移管方法
NISA口座の移管は、以下の3つのステップで行います。
- 新しい証券会社で証券口座を開設する
- 元の証券会社から「勘定廃止通知書」を受け取る
- 新しい証券会社に必要書類を提出する
1. 新しい証券会社で証券口座を開設する
まずは、2025年から新NISAを利用したい証券会社で、証券口座を開設しましょう。
2. 元の証券会社から「勘定廃止通知書」を受け取る
次に、現在新NISA口座を開設している証券会社に連絡し、「勘定廃止通知書」の発行を依頼します。
3. 新しい証券会社に必要書類を提出する
最後に、新しい証券会社に「勘定廃止通知書」や本人確認書類などの必要書類を提出します。
注意点:紙の書類が必要
NISA口座の移管手続きは、すべて紙の書類で行う必要があります。
オンラインで完結することはできないので、注意しましょう。
5. 旧NISA口座で運用中銘柄は売却せずに継続運用する
旧NISA口座で運用している銘柄は、売却せずにそのまま継続運用しましょう。
なぜ旧NISA口座の継続運用がおすすめなのか?
旧NISA口座で保有している投資信託などは、非課税期間が終了した後も、非課税で運用を続けることができます。
売却してしまうと、せっかくの非課税のメリットが失われてしまうので、もったいないです。
継続運用と売却した場合の比較シミュレーション
例えば、旧NISA口座で元本160万円の投資信託を保有しているとします。
これを売却せずに、年率リターン5%で20年間運用し続けた場合、評価額は424万円になります。
一方、売却してしまうと、非課税のメリットが失われ、20年間で得られる利益に対して約20%の税金(52万円)がかかってしまいます。
その結果、手元に残るのは372万円となり、継続運用した場合と比べて52万円も少なくなってしまいます。
旧NISAの非課税枠は復活しない
旧NISA口座で保有していた銘柄を売却しても、旧NISAの非課税枠は復活しません。
新NISA制度が始まった今、旧NISAの非課税枠は貴重な財産。
売却せずに、大切に運用し続けましょう。
SBI証券ユーザーは要注意!クレジットカード積立の還元率改悪
SBI証券は、これまでクレジットカード積立で高還元率を実現しており、多くの投資家から支持されてきました。
しかし、2024年11月以降、クレジットカード積立のポイント還元率が改悪されることが決定。
年間10万円以上のカード利用が条件となるため、クレカ積立以外のショッピング利用が少ない方は、還元率が大幅にダウンしてしまいます。
特に、三井住友カードのクレカ積立でしかカードを利用していなかった方は、ポイント還元が0%になってしまう可能性も。
これまで通りお得にポイント還元を受けたい方は、他の証券会社への移管も検討する必要があるでしょう。
証券会社変更のスケジュール
2025年から別の証券会社で新NISAを利用したいと考えている方は、2024年10月以降に移管手続きを行う必要があります。
移管手続きには、1~2ヶ月程度かかる場合があるので、余裕を持って手続きを行いましょう。
注意点:旧NISAで投資をしている場合
元の証券会社で1円でも新NISA口座で投資をしてしまった場合、翌年まで新しい証券会社のNISA口座では投資をすることができません。
例えば、SBI証券で新NISA口座を開設し、クレジットカード積立で投資を行った場合、2025年には楽天証券に移管することができません。
証券会社を変更する場合は、2024年中に手続きを完了させるようにしましょう。
まとめ:新NISAをフル活用して投資効率を最大化!
今回は、2024年後半に新NISAで絶対にやるべき5つのことをご紹介しました。
新NISAは、非課税期間が無期限という大きなメリットがある制度です。
このメリットを最大限に活かすために、余裕資金で増額投資を行い、長期的な視点で資産形成に取り組みましょう!
また、特定口座で含み益が出ている方は、利益確定&新NISA買い直しも検討してみましょう。
SBI証券のクレカ積立の還元率改悪や、証券会社変更のスケジュールにも注意が必要です。
情報をしっかりと収集し、自分に合った投資戦略を立てていきましょう。
みなさまに選ばれてNo.1