「NTTとKDDI、最近の株価下落が止まらない…」
「今後の見通しはどうなるんだろう?」
高配当株として人気を集めるNTTとKDDIですが、2023年に入ってから株価は下落傾向にあります。
特にNTTは25分割の影響もあり、個人投資家の売りが先行している状況です。
しかし、本当にNTTとKDDIは「売り」なのでしょうか?
この記事では、NTTとKDDIの株価下落の要因を分析し、今後の見通しを徹底解説します。
長期投資の視点から、両社の将来性や魅力を改めて見つめ直し、投資判断の材料を提供します。
ぜひ最後まで読んで、今後の投資戦略に役立ててください!
NTT・KDDI株価下落の真相:2023年からの動向を振り返る
まずは、2023年に入ってからのNTTとKDDIの株価動向を詳しく見ていきましょう。
日経平均株価は堅調に推移し、レンジ高値を更新するなど明るい兆しも見える一方、NTTとKDDIは苦戦を強いられています。
NTT:25分割と政府保有株売却の影響で下落続く
NTTは、2023年1月のピーク時から株価が約25%下落しています。
特に25分割の実施後は、個人投資家の売りが膨らみ、下落に拍車がかかりました。
25分割は、1株あたりの価格が安くなることで、より多くの投資家がNTT株にアクセスしやすくなるというメリットがありました。
しかし、個人投資家による新規資金の需要が集中したことで、需給バランスが崩れ、株価が下落する結果となりました。
また、政府が保有するNTT株の売却を検討しているという報道も、株価下落の要因の一つと考えられます。
政府は、財政再建のためにNTT株の一部を売却する可能性を示唆しており、これが実現すれば、市場に大量のNTT株が供給され、株価が下落する可能性があります。
KDDI:業績の踊り場感とローソンTOBによる不透明感が影落とす
KDDIは、NTTほど大幅な下落ではありませんが、2023年1月のピーク時から約18.7%下落しています。
KDDIの株価下落の要因としては、以下の点が挙げられます。
- 業績の踊り場感:KDDIの業績は堅調に推移していますが、成長の鈍化が懸念されています。特に通信事業は競争が激化しており、収益拡大が難しくなっています。
- ローソンTOBによる不透明感:KDDIは2020年にコンビニエンスストア大手のローソンをTOB(株式公開買い付け)で完全子会社化しました。しかし、ローソンとのシナジー効果がまだ明確に示されておらず、投資家からは不安視する声が上がっています。
- PBRの高さ:KDDIのPBR(株価純資産倍率)は、NTTと比較して高い水準にあります。これは、KDDIの資産価値に対する株価の評価が高くなっていることを意味しており、株価下落のリスクを高める可能性があります。
NTT・KDDIの底堅さ:下落は一過性のもの?長期的な視点で分析
ここまで、NTTとKDDIの株価下落の要因を詳しく見てきましたが、下落は一過性のものという見方もあります。
ここからは、長期的な視点から両社の底堅さを分析し、本当に「売り」なのかを改めて検証していきましょう。
底堅さ1:割安な株価水準と高配当利回り
NTTとKDDIは、割安な株価水準と高配当利回りが魅力です。
2023年6月26日時点の株価と指標は以下の通りです。
銘柄 | 株価 | 利回り | PER | PBR |
NTT | 1,460円 | 3.6% | 12.2倍 | 0.9倍 |
KDDI | 4,226円 | 3.5% | 11.7倍 | 1.3倍 |
【NTT株価はなぜ下落?今後の見通しと投資判断を徹底解説!】
NTTは、25分割の影響で株価が大きく下落したため、PER(株価収益率)は12.2倍、PBR(株価純資産倍率)は0.9倍と、割安な水準となっています。
KDDIも、NTTほどではありませんが、PERは11.7倍、PBRは1.3倍と、割安感が出てきています。
また、両社とも3.5%を超える高配当利回りを維持しており、インカムゲインを狙う投資家にとって魅力的な投資先と言えるでしょう。
底堅さ2:安定的な事業基盤と今後の成長戦略
NTTとKDDIは、通信事業を中核とする安定的な事業基盤を築いています。
- NTT:国内最大の通信事業者であり、光ファイバー網や移動体通信網など、強固なインフラを保有しています。近年は、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想に基づいた次世代通信網の開発に注力しており、将来的な成長が期待されます。
- KDDI:auブランドで知られる移動体通信事業に加え、固定通信事業やCATV事業など、多角的な事業展開を行っています。また、ローソンやau PAYなどの非通信事業にも積極的に投資しており、新たな収益源の確保を目指しています。
両社とも、今後の成長戦略を明確に打ち出しており、長期的な視点で投資する価値は十分にあると言えるでしょう。
NTTとKDDI、今後の注目ポイントは?投資判断の材料を徹底分析
NTTとKDDIの株価は、今後の事業戦略や業績動向によって大きく左右される可能性があります。
ここでは、投資判断の材料となる今後の注目ポイントを詳しく解説します。
注目ポイント1:通信事業の競争激化と料金値下げ圧力への対応
NTTとKDDIは、通信事業の競争激化と料金値下げ圧力という課題に直面しています。
政府は、携帯電話料金の値下げを強く求めており、両社とも料金プランの見直しを迫られています。
料金値下げは、短期的な業績悪化要因となりますが、中長期的には顧客基盤の拡大につながる可能性もあります。
両社がどのように料金値下げ圧力に対応し、収益性を維持していくのかは、今後の株価動向を左右する重要なポイントとなるでしょう。
注目ポイント2:新規事業の成長と収益化
NTTとKDDIは、新規事業の成長と収益化にも力を入れています。
- NTT:IOWN構想に基づいた次世代通信網の開発に加え、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの分野にも積極的に投資しています。これらの新規事業が、将来的な収益源として育っていくのか注目されます。
- KDDI:ローソンとのシナジー効果の創出に加え、au PAYなどのフィンテック事業や、データセンター事業の拡大にも注力しています。これらの新規事業が、通信事業に続く新たな収益柱となるのか注目されます。
注目ポイント3:株主還元政策
NTTとKDDIは、株主還元にも積極的です。
両社とも、安定的な配当に加え、自社株買いも積極的に実施しています。
今後の株主還元政策も、投資判断を行う上で重要な要素となるでしょう。
特にNTTは、25分割によって個人投資家の保有比率が高まっているため、株主還元策の充実が求められています。
個別銘柄分析:NTTとKDDI、どちらに投資すべき?
それでは、NTTとKDDI、どちらに投資すべきなのか考えていきましょう。
NTT:割安感と成長性に期待
NTTは、割安な株価水準と将来的な成長性が魅力です。
25分割によって株価は大きく下落しましたが、中長期的には上昇する可能性もあります。
特に、IOWN構想に基づいた次世代通信網の開発や、AI・IoT分野への投資は、NTTの将来的な成長を牽引する可能性があります。
また、政府保有株の売却が実現すれば、短期的に株価が下落する可能性もありますが、長期的には企業価値向上につながる可能性もあります。
割安な株価水準で、将来的な成長性と高配当利回りに期待できるNTTは、長期投資に適した銘柄と言えるでしょう。
KDDI:安定感と事業の多角化に注目
KDDIは、安定的な事業基盤と事業の多角化が魅力です。
通信事業に加え、ローソンやau PAYなどの非通信事業も成長しており、収益の安定化が進んでいます。
また、KDDIは積極的な株主還元も行っており、高配当利回りを期待できます。
安定感と高配当利回りを重視する投資家には、KDDIが魅力的な投資先となるでしょう。
まとめ:NTTとKDDI、長期投資の視点で魅力再確認!
この記事では、NTTとKDDIの株価下落の要因と今後の見通しを解説しました。
両社とも、通信事業の競争激化や料金値下げ圧力など、いくつかの課題を抱えています。
しかし、割安な株価水準、安定的な事業基盤、今後の成長戦略、積極的な株主還元など、長期投資の視点から見ると、依然として魅力的な投資先と言えるでしょう。
どちらの銘柄に投資するかは、自身の投資スタイルやリスク許容度を考慮して判断する必要があります。
成長性を重視するならNTT、安定感を重視するならKDDIを選ぶと良いでしょう。
投資は自己責任で!
最後に、投資は自己責任であることを改めてお伝えします。
この記事は、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。
投資を行う際には、ご自身の判断と責任において行ってください。
この記事が、あなたの投資判断の一助となれば幸いです!
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